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■目的
 Web/blogサーバーのThinkPad X60のCPUファンが常時max回転の異常状態です。
 ファンの騒音はもちろん故障や過熱回避のためにX220に移行します。

■Thinkpad X220
 X220は2011年春発売の第2世代Core i5 CPU搭載IBM B5モバイルノートPCです。
 スマホとTabletの利用で休眠状態なのでWeb/Blogサーバーに転用します。
項目 x220 4286 CTO X60 従来使用モデル
OS Windows 7 Home Premium 64bit Windows XP (Vista) Professional 32bit
CPU Core i5-2540 2.6 /3.3GHz 3MB L3, 1333MHz Core2 Duo T7200 2GHz
Chipset Intel QM67 Express Intel 945GM
Memory 6GB /PC3-10600 DDR3 SDRAM 1GB /PC2-5300 DDR2 SDRAM
HDD Samsung 840 /SSD /2.5" /7mm /120GB /SATA3
* HDD故障につきSSDに交換
2.5" /9.5mm /120GB /5200rpm /SATA2
Size W305 xD206 xH19-26 mm W268 xD211 xH20-30 mm
Weight 1.46kg 1.44kg
 X220のサイトはこちら
 X220の仕様はこちら

■ソフトウェア
 Web/Blogサーバーの動作環境です。
項目 仕様 備考
OS Fedora17 /64bit
CMS Movable Type5.2
Webサーバー httpd -2.2.22 Apache
Database mysql -5.5.28
開発ツール perl -5.14.3
php-5.3

 buttomFedora17のサイトはこちら
 buttomMovableType5のサイトはこちら

■Trim設定
 今回SSDを使用につきファイルシステムをext4にしてTrimを可能にします。
 Trimを実行するには/etc/fstabのPartitionエントリーのdefaultsオプションをdiscardに変更します。
 [/etc/fstab]
  /dev/mapper/vg_x220-lv_root /   ext4   discard   1 1
  UUID=dd84c6d5-0f24-4367-b0ca-32504ae76139 /boot   ext4   discard   1 2
  /dev/mapper/vg_x220-lv_swap swap   swap   defaults   0 0

  * swapはdefaultでTrim可能なためオプション変更は不要です。
■httpd
 WebサーバーとしてApacheを使用します
 設定内容はセキュリティの観点から省略です。

■vsftpの設定
(1)/etc/vsftpd/vsftpd.confの設定
 VSFTP3.0からchrootの指定方法が変更になりました。
 anonymous_enable=NO
 local_enable=YES
 local_umask=022
 dirmessage_enable=YES
 connect_from_port_20=YES
 xferlog_std_format=YES
 chroot_local_user=YES
 chroot_list_enable=YES
 chroot_list_file=/etc/vsftpd/chroot_list
 allow_writeable_chroot=YES
 listen=YES
 pam_service_name=vsftpd
 userlist_enable=YES
 tcp_wrappers=YES
(2)/etc/vsftpd/chroot_listの設定
 上記vsftpd.confの設定とあわせてユーザーディレクトリより上へのアクセスを許可するユーザを登録します。
 今回は登録ユーザなしです。

(3)アクセス制限
 アクセス許可をプライベートネットワーク内に限定します。
 [/etc/hosts.deny]
  vsftpd:all
 [/etc/hosts.allow]
  vsftpd:192.168.1.

■MovableTypeインストール
 Web/Blog更新の省力化とコンテンツ管理のためMovableTypeを使用します。
 以下のドキュメントに従ってインストールします。
 buttomMovableType5 の「インストール環境条件」はこちら
 buttomMovableType5 「サーバーシステム情報の確認」はこちら
 buttomMovableType5 「新規インストール事前準備」はこちら
 buttom「MovableType5 の設置(Linux,BSD,MacOSX)」はこちら
 buttomMovableType5のドキュメントはこちら
ftp
■mysqlの設定
 MovableTypeではWeb/BlogのコンテンツをmySQLデータベースとして保存します。
 ・mysqlの自動起動を有効にします。
 ・mysqlを起動します。
 ・mysqlのrootユザーのパスワードを設定します。
 ・mysqlのデータベースを作成します。
 ・mysqlデータベースのユーザを作成します。
 # systemctl enable mysqld.service
 # systemctl start mysqld.service
 # mysqladmin -u root password
 # mysql -u root -pxxxxxxxx
    mysql> create databese Databae名 character set utf8;
    mysql> SHOW DATABASES;                  
 buttom「mysql の設定」はこちら

■mysqlデータの移行
 運用中のMovableType mySQLデータベースをバックアップしておます。
 バックアップデータベースをX220のmySQLデータベースに転送/移行します。
 # mysqldump --user=ユーザー名 --password=パスワード blog名 > buckup.mysql
 # mysql --user=ユーザー名 --password=パスワード blog名 < buckup.mysql
■MobableType再構築
 http://localhost/cgi-bin/mt/mt.cgiへアクセスします。
 サインインしたらWeb/Blogサイトの再構築を実行します。
 これによりリカバリーしたmysqlの内容がWebページに反映されます。
 mt5 sign in
 MT main
■自動実行スケジュール
 保守のためWeb解析(Webalizer)とmySQLバックアップの自動実行スケジュールを設定します。
 # crontab -e
  00 2 * * * webalizer -o /home/www/usage/ /var/log/httpd/access_log
  00 1 * * * mysqldump -a --user=root --password=PASSWORD blog > /home/kuri/blog.mysql
■Sleep解除
 LCDを閉じた状態でSleepを解除して運用します。
 * X220の開閉センサー位置を特定できないので現在Sleep解除方法を確認中。

■問題点
(1)vsftpログイン不能
 現象:ログインすると以下のエラーを表示する。
    500 OOPS: vsftpd: refusing to run with writable root inside chroot()
 原因:ホームディレクトリが書き込み可能だと接続を拒否する..ver3.0からのchroot仕様変更
 対策:vsftpd.conf内に書き込み許可の指定を行いvsftpdを再起動
  allow_writeable_chroot=YES
(2)Blogタイトル表示
 現象:Blogタイトル自動表示が機能しない。
 原因:Google FeedにおけるPHP連携モジュール指定漏れ
 対策:http.conf内に以下を追加しhttpdを再起動
  LoadModule php5_module modules/libphp5.so
  AddType application/x-httpd-php .php
■結果
 無事にWeb/BlogサーバーのX220への移行を完了しました。
 X220は稼働時CPUファンが動作することもなく発熱/騒音の点で改善です。
 X220とSSD採用でページ再構築時間が約1/3(7秒)に短縮され作業効率もUPしました。

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