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■目的
サーバ設置場所まで行って電源ONする手間を省くため、LAN経由で電源ONできるようにします。
リモートディスクトップと合わせて手元のPCから録画予約がLAN経由で可能になります。
■WOL..Wake on LAN
WOLはネットワークを経由してPCの電源を投入するための機能です。
WOLに対応する条件は以下です。
・電源/Motherboard/OSがACPI2.0仕様に対応
・PCIバスからの電源投入のためのPCI2.2仕様にチップセットやPCIバスが対応している
・ネットワークアダプタがMagic Packetを解釈できる
■ACPIパワーステート
ACPIの状態には電源ONのS0から完全電源OFFのS5までありS1/S2がスリープ、S3がスタンバイ、S4が休止状態です。
Windows2000/XP/Server2003はWOLでS1~S4状態からS0への移行をサポートします。
Intel製のネットワークアダプタなどはS5からS0への移行をサポートするものもあります。
■環境条件
WOLに関する今回の環境条件は以下になります。
OS:WindowsXP Pro SP2
Mother:Aopen i855GME
Bios:Award ..Wake On Lan対応
LAN:Dual Marvell Gigabit PCI LAN
電源:Antec ATX 430W
■BIOSの設定
ターゲットとなるメディアサーバのBIOSでWake On PCI Cardの設定をEnabledにします。
Power Management Setup
Wake On PCI Card=Disabled -> Enabled
■LANアダプタの設定
メディアサーバ側のLANアダプタでMagic PacketによるWake On LANを有効にします。
[プログラム][管理ツール][コンピュータの管理][デバイスマネージャ][ネットワークアダプタ]
[Marvell Yukon Gigabit Ethernet..][プロパティ][詳細設定]で
WakeUpCapability=MagicPacket
■LANアダプタ情報の確認
ターゲットとなるメディアサーバLANアダプタのIPアドレスとMacアドレスをあらかじめコマンドで確認しておきます。
C:\>ipconfig /all
..省略..
Description . . . . . . . . . . . : Marvell Yukon Gigabit Ethernet 10/100/1000Base-T Adapter, Copper RJ-45
Physical Address. . . . . . . . . : xx-xx-xx-xx-xx-xx Macアドレス
Dhcp Enabled. . . . . . . . . . . : No
IP Address. . . . . . . . . . . . : 192.168.xxx.xxx
..省略..
■WakeOnLanToolのインストール
送信元となるPCにMagic Packet送信用ソフトウェアをダウンロードしてインストールします。
今回インストールするのはフリソフトのWakeUpOnLanToolです。
インストールは圧縮ファイルを適当なフォルダに展開するだけです。
展開したらwol.exeを実行するとプログラムが起動します
WakeOnLanToolのサイトはこちら
■WakeOnLanToolの使用
(1)WakeOnLanToolを起動したら画面の右クリックでメニュを開き
[編集][新規追加]で設定画面を開いてターゲットとなるPCの情報を入力します。
OKで登録完了です。
(2)Magic Packetの転送
登録されたPCを選択し[右クリック][起動]でターゲットPCが起動します。
今回はS4(休止)からの電源オンを確認できました。
■結果
LAN経由でメディアサーバの休止状態からの電源ONに成功しました。
これでメディアサーバの場所にいかなくても電源オンとリモートディスクトップによるTV録画予約が可能です。
アイドル状態から自動的に休止へ移行することでメディアサーバの自動電源オフが実行されます。
結果的に電源ON/OFFを含めてメディアサーバの場所に行かなくてもTV録画予約、録画、再生が可能になりました。
..録画再生時の電源ONについては
「Link PlayerからのPC起動」を参照ください。